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思い出のアルバム
第11章 俺はそんな男じゃない
「だからー。私がそれだけ本気なの。伝わらない?」
少し近づいたせいか、女の高い声は聞き取れる。
「ーーーーーーー」
修ちゃんの声は聞こえない……
「少しずつ…好きになってくれればいいよ…私が忘れさせてあげるから…」
女の視線はずっと斜め上を向いている。
ちょうど修ちゃんの姿は見えないが、視線の先に修ちゃんがいるんだろう。
「好きなんでしょ?わかってるから……」
女が着ていたキャミの紐をスルリと外し、腕を伸ばす……
首に回され、引き寄せられた時、
2人の唇が重なったのがちょうど見えてしまった。
「俺は1回の出来事で、沙織を失うくらいならやらない…」
「隠されたらわかんないね……」
修ちゃんの言ってくれた言葉と
夏奈の言葉。
そして今見ている出来事……
訳わかんない。
何?何なの?
バタバターー
カンカンカンーーーー!!!!
私はアパートを駆け降りていたーーー