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思い出のアルバム
第13章 冬は終わる
「まさか今頃になって登場してくるとはね……」
冬休み明け、夏奈と由美にあの出来事を話す。
「文化祭の一件が落ち着いたと思ったら…次は、その幼なじみかい…あんたも忙しいねぇ…」
「本当に幼なじみなのかなぁ……」
「おッッ…今回は、妙に疑いかかってますなぁ!!」
「なんか……ね……女の勘ってやつ?」
何もなきゃ良いけどねーと2人も心配してくれる。
あれから、礼子について修ちゃんから話される事はない。
本当に……気にしすぎなのかな…。
「ねぇママ……礼子さんって知ってる?」
気になって気になって仕方なくて、
修ちゃんママに勉強を教わってる時に聞いてしまった。
「礼子ちゃん?!あらー懐かしい名前!!よく家にも遊び来たのよー。家が近くでねー」
どうやら幼なじみは本当らしいな。
「でも、高2頃かしら、突然アメリカ留学したのよー。凄いわよね!!」
ここまでの話も本当みたい。やっぱり気にしすぎなのかな…
「ねぇママ……修ちゃんってさ、礼子さんの事ずっと好きだったりする?」
普通に…あくまでも普通に……さり気なく聞いてる風に聞いてみる。
本当は、内心バクバクだったけど。
「沙織ちゃん……やっぱり気になる?」
どうやらママはお見通しのようだ。
「礼子ちゃんがアメリカ行くまでは……多分そうだったんじゃないかしら。付き合ってたかまでは、わからないけど……。いきなりアメリカ行っちゃったから、しばらく修司も落ち込んでたのよ……」
やっぱり……
修ちゃんは……礼子さんの事……
「でも、今は大丈夫よ。沙織ちゃんに夢中だもの…礼子ちゃん以来、女の子連れてきたの沙織ちゃんだけよ?!」
「ママ……」
…慰められちゃったよ。
でも、ママにそう言ってもらえて……少し落ち着いた。
過去の女に負けてたまるか!!
今、付き合ってるのは……
私……だよね?修ちゃん・・・