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思い出のアルバム
第15章 気持ちの浮つき
「今日も暑いねー」
気付けば7月。あと数日で最後の夏の大会を迎える。
「ね……おかげで真っ黒だよ…」
「それ別に沙織だけじゃないから」
日差しをたっぷり浴び、日焼け止めを塗ってもダメ。
そんな事より、今は悔いない試合をするため練習の日々だった。
修ちゃんとはあれからあまりメールをしなくなった。
送っても、忙しいのかなかなか返事がなく
返事が来ても、気ぃ使って送らない……ふりをした。
たまーに電話があるくらい。
それで……いいんだ……。
自分に言い聞かせてた。
「よし、じゃぁ休憩!!しっかり水分補給しろよ!!倒れるぞ!!」
「はぁーい!!コーチ!!」
相変わらず夏奈はコーチに夢中で、休憩時間も積極的に話かけていた。
しかし今日は本当に暑い……。
しっかり水分補給してコートに戻る。
「じゃあ今から試合形式で練習するから、空いてる奴はしっかり休んどけよ。まずは……」
沙織と由美はペアを組んでいて、最初に試合形式をする事になった。
「ねぇ、なんか沙織…顔色悪くない?」
「そう?いつも通りだけど……」
由美に言われるまで、普通だと思っていた。
しっかり水分補給したし。
試合形式が始まった。
あれ……?!なんか……視界が……歪む……
「沙織ーーー!!」