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思い出のアルバム
第5章 秋

「ヤバーい!!やっと沙織の先輩見れるよー。超楽しみ!!」


駅からバスで移動中、夏奈はずーっとそればかりだった。

プリクラで見てるくせに、やっぱり生で1回見てみたいらしい。


でも、私も学校に居る修ちゃんを見れるのが最初で最後だから楽しみだった。


「先輩居るんだよね?行く事言ってないよね?」


「なんかサッカーの招待試合に出るって言ってたから多分いると思う。行く事は言ってないよー」


どうやらいきなり行って驚かせたいらしい。



学校に着くと、女の多さに驚いた。

さすが県内有数の進学校…しかも男子校だからね…


うちらはとりあえずグラウンドを目指した。



サッカーが行われている周りには、たくさんの女の子で溢れていた。


「沙織ー居そう?」

人の多さに圧倒され、またあまり近づくと3年らしき女の人に睨まれるので、遠くから観ている。


「ん……居ないっぽい。試合には出てなさそう…」


「出番終わっちゃったんかね…なんか今出てるの1年っぽいしね…」


と残念に思ってると


「しゅーじー!!」

と先輩を呼ぶ女の声が耳に入った。


グラウンドをよーく見ると、部室っぽい所に戻る修ちゃんの周りに、数人の女が見えた。


「はー。先輩モテるねぇ…囲まれてるよ」


いつも朝1人で居た姿しか見てなかったし、男子校だからって気にしてなかったが…


やっぱり先輩はモテるんだ…


女の子の相手などせず、存在さえ気にせず歩いてる姿だったけど

何だろう。やっぱり心がモヤモヤした…






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