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思い出のアルバム
第7章 運命の冬
12月。
世間はクリスマスを騒ぎ始める頃。
私は相変わらず修ちゃん家で期末テスト対策をしていた。
「だーかーらー。何でこんな簡単なのわかんねぇの?」
「うぅ・・・そんな事言わないでよ…」
毎回思うけど、勉強を教える修ちゃんは厳しい。
それと同時に思う。
「ねぇ修ちゃん…最近、塾行ってないの?何か前より忙しくなさそうだけど…」
受験生って確か12月とか1月とか2月とか忙しそうなイメージだったけど、
最近の修ちゃんは…暇そうだ。
「んー。受験も一段落したからね」
「え…?!これからじゃないの?」
「あれ?!言ってなかったっけ?俺、推薦でどうにかなりそうなんだよね。今月結果出るけど」
まさかの答えにテンションが上がる!!
クリスマス、年末年始、1月の私の誕生日。
もしかしたら…一緒に過ごせる?!
「良かったね…頑張ってたもんね。修ちゃん」
「合格出たら言ってくれよ。ダメだったなら、センター受けなきゃだし、一般入試が2月頃までかかるんだから」
「いや大丈夫!!修ちゃんなら大丈夫!!」
「ありがとな…沙織」
頭ポンポンされる。
これ…好き…
凄く落ち着くの。
「いつわかるの?結果」
「20日」
ちょうど終業式の日だ。
「じゃぁ…その日はあたし部活休む!!修ちゃんと過ごす!!」
「何でだよ。部活やれよ。それよかまず問題解けよ」
急に現実っぽい現実に引き戻される…
「期末テスト平均以下だったら冬休みデート無しな」
「うそッッ!!やだッッ!!」
「じゃぁ頑張れー」
スパルタな勉強会はさらに続くのであった。