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思い出のアルバム
第7章 運命の冬
「なるほどねぇー良かったじゃん。先輩なら受かりそうじゃん?!クリスマスも一緒に過ごせるよー」
いつものランチタイム。夏奈と由美と現状報告会。
「でもそこでまた悩みがさ…」
「はいはい、幸せなお悩み何ですかー?」
夏奈が冷たい。どうやら今年のクリスマス1人なのでふてくされているのだ。
「合格祝いとクリプレと…どうしよう…」
「自分にリボン付けてプレゼントって言えばー」
「先輩喜ぶよー。はい次!!」
「ちょっと待って!!後さ…これマジな悩みなんだけど…」
最近ほんとどうなるんだか不安な事…
「受かったらそりゃ嬉しいんだけど…修ちゃん…東京行っちゃう…」
そう…修ちゃんが受験した大学は全国的にも有名なK大の法学部。キャンパスは都内にあるため、受かれば4月から離ればなれになる。
「そっかぁ…でも、それは仕方ないんじゃない?先輩の選んだ道だもん。付き合っていたいなら、頑張って続けるしかないでしょ」
「上手くいくときはいくし、ダメな時はダメになるよ。まぁ…都内じゃキレイな人居るだろうし、そりゃ不安になるよねー」
出来ればこのまま付き合っていたい。
ただ、現実問題やっぱり簡単には会えなくなる。
部活はあるし、バイトもしてないからお小遣いで都内までの交通費を考えると月1回程度しか行けないだろう。
修ちゃんは…どう思ってるのかな…
「まぁさぁ…まだ時間あるし、よく話合っておきなよ」
「うん…ありがとう…」
大学は受かってほしいのに、東京に行ってほしくない。
複雑な心境はしばらく続くのであった。