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思い出のアルバム
第2章 一目惚れ

翌朝もまた先輩が居るかから始まる。


「今日は…あれ?!居ない…」


改札へ向かう道のりで、ホームを確認する。


いつもの場所に姿が見えない。


でもとりあえずいつもの定位置で電車を待つ。




「おはよー。あれ?!今日居ないんだね」


後から来た由美も気づく。


「今日は最悪な1日になりそうだよ」


そう言いながら、来た電車に乗り込む。


先輩が居ないだけで、この満員電車も憂鬱になる。


しかも今日はなんかいつもより混んでいる。


ドア付近にギリギリ乗り込み、ドアが閉まるのを待つ。

押し込まれながら残りが乗り込み電車が発車する。


「何とか間に合ったな…」


「お前がギリギリとか珍しいな」


後ろから聞こえる声。


耳元に微かにかかる吐息。


まさか・・・


私と対面するように立っている由美を見ると、頷いた。


真後ろに…先輩がいた。



「今日ヤバいね…この混み…捕まるトコないよ」


「そうだね…」


由美との会話もそれどころではない。


真後ろに先輩が居るという事実にドキドキが止まらない。


神様ありがとう!!

今日、いつもよりギュウギュウの満員電車でありがとう!!

でも

私、駅までチャリ乗って汗臭くないかな…大丈夫かな。


色々な思いが頭をよぎる。



電車に揺られた隙に、後ろからギューッとされちゃったりして…

いや、揺られて不安定なのに気づいてくれて“俺に捕まっていいよ”なんて声かけられちゃったりして…


頭の中で幸せな都合いい妄想がとまらない。



「・・織!!沙織ってば!!」


「?!・・ごめん。ボーッとしてた」


由美に呼ばれて正気に戻る。


「ったく…次、また駅乗ってくるからこっち来なよ」


えーーーせっかく先輩と近いのに!!

って思いつつ、腕を引っ張られ、電車の壁に上手く寄りかかる。


すると…


「由美…ありがとう…」


次の停車駅で、乗降客があり、壁沿いに先輩とピッタリ隣になった。


腕と腕が自然とくっつく…。


満員電車だから仕方ない。


今朝はとても幸せな15分だった。


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