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夢のその先…
第11章 別離と出逢い……
「和ちゃん、学校はどうだった?」
聞かれ和哉はドキッとする
なるべく冷静を装い
「暑かった」
と、感想を述べた
「夏だから暑いわよ」
朝陽はそう言い笑った
「他は?」
虐められたり…してない?
その言葉は…中々言い出せない
母は心配する
母の心配は他所に
「腹へった!母ちゃん!」
と、何か食わせろアピールを始めた
解ってる
母が何を気にかけて心配してるのかは…
うちは母子家庭だ
田舎のこの街で…数少ない母子家庭だ
ましてや朝陽は一人で和哉を生んでいる
あの子の父親はどこの誰か解らない子だから、 付き合っちゃダメ
なんて言われた事もある
聞こえる様に…ヒソヒソ言われるのは慣れてい る
和哉は、それらすべてを飲み込んで
母を守ろうと必死だった