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夢のその先…
第11章 別離と出逢い……

朝陽と和哉がお見舞いに行くと
幸枝は酸素呼吸をつけられ…眠っているようだった
「ばぁちゃん」
和哉が呼ぶと…
幸枝はうっすら目を開けた
「和哉…」
酸素の中で…くぐもった声が和哉を呼ぶ
和哉は、ばぁちゃんと言いベッドの横へ行った
「朝陽…」
祖母が呼ぶ
朝陽も幸枝の横に行き手を握った
「朝陽…お前が喪主を務めろ」
「ばぁちゃん…」
「もう…ええじゃろ…
我の守れる時間は終わった…」
しわの刻まれた指が…朝陽の頬を撫でる
「ばぁちゃん…そんな事言わないで!」
朝陽は怒ったように叫び…泣いた

