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夢のその先…
第18章 命
「僕はね…ひなちゃん
家族と呼べる存在は…もういないんだ」
「…匡哉さん…」
「君を苦しめた…事実は変わらない
僕は…許される存在ではない…
でも…和哉がいなくなると想った時…
僕の箍は…壊れた
和哉を…君の宝を…守りたい
担任としてで良い
顔見知りの…存在で良い
父親だなんて…名乗れるなんて思ってはいない … お願いだ…君と和哉を守らせてくれ…」
まさか…
匡哉がこんな台詞を言うなんて…
朝陽が知ってる匡哉は…
家族に大切にされ…幸せが余裕になって出ている………そんな人だった
誰からも愛され慕われ、太陽の様な人だった
今の匡哉は…疲れ果て…苦悩に満ちていた
匡哉の変わりように…朝陽は…
何があったのか…問い掛けたかった
でも…二人の間には…
越えられない壁があった
踏み越えられない…時間が在った