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夢のその先…
第19章 躊躇
和哉が意識を取り戻したのは…
刺されて2日後の事だった
目が醒めた時…
朝陽と…匡哉の、顔が視界に飛び込んで来た
じぃじとばぁばの顔も…見受けられた
「母ちゃん…」
和哉が呼ぶと…朝陽は…涙を流して和哉を見た
「和くん…」
涙が溢れて…言葉にはならなかった
和哉は、匡哉を見た
怪我はないかと…匡哉を確かめた
「匡哉先生…大丈夫だった?」
自分の心配より…匡哉を気遣う和哉に
匡哉は「大丈夫だったよ!」と、伝えた
「和哉が守ってくれたから…大丈夫だったよ」
でも…和哉が…しなくても良い…怪我をした…
匡哉は自分を悔やんだ
康孝と瑞恵は…和哉の側に行くと…
「痛くない?」と、尋ねた
「……痛いけど…大丈夫!」
和哉は心配させない様に…我慢した
瑞恵は「和哉、お年玉を楽しみに待ってたのに …ね」
と、少し残念そう
「お年玉? そうだ!お年玉!
明後日には貰えるんだったっけ?」
和哉は…刺された日の事しか覚えてない
刺されて…手術して…2日間眠ったままで意識が戻らなかった事を知らない