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夢のその先…
第19章 躊躇

「和ちゃん…」
お正月は…もう来てるわよ
って台詞が…言えなかった
匡哉は和哉に
「和哉は眠っていたから…
解らないかも知れないけど……
もうお正月は来てるんだよ」
と、説明した
「えぇぇ~お正月はもう来てるの……
お年玉…もらい損ねたな…」
和哉はお年玉を貰えなかった残念さを呟いた
瑞恵は「お年玉なら取ってあるわよ」と、優しく伝えた
康孝も「和哉のお年玉だ、欲しい時にあげるから心配しなくて良い」と、慰めた
「今日何日?」
「1月2日、和哉は2日間眠ったままだった」
隆史が答えてやった
「初詣に…行けなかった…」
和哉は、残念そうに呟いた
初詣の参拝が終わってもらえる甘酒が…
楽しみだったのに…
和哉は、残念がる
だが…皆は…和哉の意識が戻って…
本当に…安堵した
元気な和哉の顔を見られて…
本当に良かった
病室にいる全員が…想う事は1つだった

