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夢のその先…
第21章 接近


匡哉が差し出す手を、和哉は当たり前のように取り、手を繋ぐ

朝陽は、若葉の病室へと急いだ

病室に行くと、若葉の夫の隆史がいた

瑞恵と康孝もいた

「お姉ちゃんは?」

朝陽が尋ねると

瑞恵が「産気づいて分娩室へ入ったわ」と答えた

康孝は和哉を見ると抱き上げた

「痛くないか?」

「痒い…でもかくと母ちゃんが怒る…」

康孝は笑った

傷の痕が痒くなるのは治癒の証拠

でもかくと…傷がつく

「かくと傷になるからな…」

でもかくな…とは言えない…

康孝は困った

和哉は康孝に抱っこされたまま、じぃじの膝の上に乗せられた

匡哉と、朝陽は並んで…ベッドに腰を下ろした

隆史は匡哉に声をかけた

若葉は…隆史に匡哉は大学時代付き合っていた彼なの…と告白した

匡哉が朝陽の側にいるなら…

夫には…教えておかないといけない事実だから …



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