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夢のその先…
第22章 血

匡哉は和哉を抱き締める手を緩める事なく
「今日はお休みすると朝、校長先生にお願いしておいた
だから大丈夫。ゆっくり話が出来るね」
「匡哉…先生…離して」
「逃げない?」
匡哉が問い掛けると、和哉は頷いた
匡哉は和哉を横の席に座らせた
「お話って?」
「和哉は信じるか…解らないけどね
話しておかないといけないからね」
匡哉はそう言い置いて
「和哉、僕は君のお父さんなんだよ!」
和哉に告げた
「え?………嘘…」
和哉は…突然の事で…
混乱した
匡哉は…和哉の両頬に手をやり
「聞いて欲しいんだ…」
と、告げた
子供相手でも…手を抜かない
ましてや我が子に話さねばならぬ事ならば…
相手を子供なんて思わない
母を助けて生きてきた子だ
誤魔化しなんて…したくなかった

