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この出会いは…
第1章 最悪な出会いと最低な再会
電車が駅のホームに着く度に押しくらまんじゅうが行われる。
酸素が薄くて頭がくらくらする。
何度目かの押しくらまんじゅうに耐え、ほっとしていたら、次の瞬間、おしりに何か当たった。
一瞬にして嫌な汗が身体中から吹き出てきた。

ち…かん?痴漢だよね!?

どうして!どうして!どうして!
どうしよう。どうしよう。どうしよう。
突然の事態に頭が真っ白になってパニックだ。

冷静さを取り戻してくれば、しっかり"触られている"のが分かった。
でも、おそらく後ろに立っているその人を確認する勇気がない。
手を払ったり、止めてと言わなきゃとは思っても、身体が固まって何も出来ない。

私が何も抵抗しないのが伝わってしまったのか、痴漢の行為はエスカレートした。
おしりに触れていただけのはずの手が、おしりを掴むように触ったり、太ももまで触って来るようになった。

一ノ瀬さんに助けを求めようか。
こんな車内で恥ずかしい思いはしたくないし、同じ会社の人に知られたくもない。
どうしよう。言えない。
と言うよりも、声が出せない。声が出てこない。
痴漢をされている事への嫌悪感や恥ずかしさや顔が見えない相手への恐怖、それに自分の非力さへの怒り、絶望感に視界が滲み、身体が震えた。
もともと満員の車内は気持ちのいいものではなかったけど、痴漢行為によって不快感はさらに追い討ちをかけられ、ついには嘔吐感までもが襲ってきた。
とっさに口元に手をやり、軽くえづいてしまった。

私のその動きに一ノ瀬さんが気が付いて、こちらを向いたので、ばっちり目が合ってしまった。
顔面蒼白で、汗と涙でぐしょぐしょになっている私の顔を見て、一瞬固まるも何かに気が付いたように身体を反転させた。

「おい。お前…」

一ノ瀬さんが声を出したと同時に、電車が駅に着いた。
ドアが開き、多くの人が出入りを始める。
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