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この出会いは…
第7章 恋敵とないものねだり
午前中の業務を片付けて、お昼休憩を取ろうと更衣室を後にした。
今日はお弁当を持って来ていたので、ホントは休憩室で食べようと思っていたんだけれど。
朝、一ノ瀬さんからLINEが来て、私は今社食に向かっている。

"今日、仕事が忙しくなかったら、
お昼ごはん、一緒に食べよう?
社食で待ち合わせしない?"

断る理由がなかったし、美怜も一緒にいる旨を伝えて、『分かりました』と返事をしていた。
すでに席を取ってくれている美怜を見つけて、お礼を言って席に着く。

「気まずい…!私、絶対邪魔じゃん!!」

席に着いたとたんに、美怜が口を開いた。

「え?一ノ瀬さん、いいって言ってくれたよ?」

「建前はねっ!……はぁ、私、ごはん買って来るから…」

大きなため息をつきながら席を立って、ランチのディスプレイの前に歩いて行ってしまった。

そっ、そんな呆れた顔してため息をつかなくたっていいじゃない!
美怜に不満を持ちつつも、美怜の分のお茶を入れに行く。
"お茶"というボタンを押して、カップにお茶が入っていくのを見ていたら、突然後ろから声をかけられた。

「お疲れ様です。この前の方、ですよね?」

その声に振り返って固まった。
後ろには、この前一ノ瀬さんとの事を聞いてきた女の人が立っていた。

「この前、話の途中で逃げられちゃたから。あなた、一ノ瀬さんの事、好きなんですか?」

きっ、来たっ!!!
この直球の質問。
この前もだけど、どうしてこんな場所で聞くの?

「一ノ瀬さん、最近、課の付き合いが悪くて。あなたと一緒にいるのを見かけるようになってから!」
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