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この出会いは…
第8章 彼の家
社内報の1月号はページ数が多い。
社長や役員の年始の挨拶だの、今年の抱負や運営方針だの、去年の振り返りだの…
いろいろと1月号ならではの内容が多くなる。
その1月号は12月中にほぼ完成させておかなくてはいけないので、社内報担当の私も今月は激務だ。

「ヤバッ、もうこんな時間っ!」

さっき、定時を報せる音楽が流れたと思っていたのに、同じ社内報担当の先輩とレイアウトや文字数の調整作業に集中していたら、もう18時半だ。
キリがつくのは19時過ぎかな…
ため息をついて、また作業に集中する。

『なんとかキリがついたから、今日はここまでにしましょうか』という先輩の言葉に頷いたのは、ちょうど19時。
それから、資料の片付けをして、帰る身支度をして、広報室を出たのが19時10分。
更衣室に寄って、簡単に化粧を直して、待ち合わせの休憩室に向かった。

休憩室にはまだ誰も来ていなくて、しんとしていた。
その後、美怜が来て、一ノ瀬さんが来たところで会社を出て、買い出しに向かった。
一ノ瀬さんの使う駅まで行って、買い物をしていると、琴莉から『今から滝本さんと一緒に向かいます』と連絡があった。
一ノ瀬さんの方にも星さんから連絡があったようで、みんな無事に集まれそうだった。

「みんな終われて良かったですね。早く買い物を終わらせて行きましょう!」

私も一ノ瀬さんも美怜の言葉に頷いて、買い出しを済ませて、一ノ瀬さんのマンションに向かった。
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