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この出会いは…
第11章 繋がる
意識は保たれたといっても、身体は動かないし、頭もほとんど思考停止状態だ。
ただ、視界に入っているものが見えるだけ。
知らないうちに泣いていたらしく、それすらもぼやけて見えている。

「知花ちゃん。」

名前を呼ばれて、覚醒しだす頭。
滲んだ視界の向こうで、祐さんが起き上がって、私を見下ろしながら、唇をペロリと舐めて、手の甲で口を拭う仕草が見えた。
それだけなのに、またゾクリと何かが背筋を這い上がってきて、身体が震えた。

「いいね、その顔。」

目線を合わせながらフッと笑うと、バサリッと服を脱ぎ捨てた。
いきなり目の前に上半身が裸の祐さんが現れて、恥ずかしくなって目を伏せる。

でも――
一瞬でも見た祐さんの身体は、胸やお腹、肩から腕にかけても筋肉質で、引き締まった身体に筋ばった腕をしていて、男の人なんだと思い知らされるには十分だった。

「身体、動かせる?」

そう聞かれて、熱くなった顔を横に振る。
そんな私をクスクス笑って、首と腰の下に手を入れられたと思ったら、軽々と持ち上げられた。

「ふふっ、上に逃げすぎ。頭ぶつけるよ。」

少し下に移動させて、ゆっくりと下ろされた。
足で踏ん張ってたり、仰け反ったりで、ずるずると上に移動していた事を指摘されて、さらに顔が熱くなる。

私の上から降りて、ベッドサイドに座って、サイドテーブルの包みに手を伸ばした。

あっ…
私、ホントに、"する"んだ…
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