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この出会いは…
第2章 いい兆し
9月ともなれば、期末月であって、経理部は言うまでもなく、どの部署もそれなりに忙しい。
もう9月の中旬だ。
星さんの都合を優先的に考えると、"六人のお食事会"は、今日決行するしかないという結論に至ったらしい。
何も無理矢理今月中にやらなくても、とは思ったが、美怜が上機嫌なので仕方ない。
開始時間が19時半とやや遅めなのもまた仕方ない。

ほぼ定時に終わらせたのは美怜。
私が18時すぎに終わり、琴莉もなんとか19時前には終わらせた。
先に三人で待ち合わせして、 本来の待ち合わせ場所に向かう。
時間は19時20分を指していた。

「経理がこの時間に上がるのって奇跡に近いよね。」

「それでも、なんとか都合をつけれるって、星さんってすごいんだね。」

「滝本さんと一ノ瀬さんも終われるのかな。」

「あ、滝本さんは私と同じくらいには終われそうだったよ。」

三人を待ちながら、待ち合わせのお店へと移動する。
大通りは帰宅を急ぐ人や飲みに繰り出そうとする人で交錯している。
何でもない普通の木曜日なのに、歩いている人が結構多いんだな。

「君たち、今帰りなのー?」

完全に気を抜いて歩いていたから、突然掛けられた声に身体が固まった。

「ごはんでも行く感じかな〜?俺たちと一緒に行かない〜?」

「男ばっかでさ〜、困ってたんだ〜。」

軽っ!!!
無理だ、これは生理的に無理だ!
どうしよう。

「君、キレイだねー!どこか行く予定だったの〜?」

あ、美怜が絡まれてる。
美怜のあの愛想笑い、超絶不機嫌の時のヤツだ!
どうしよう。キレる?こっちのがヤバイ!!!
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