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この出会いは…
第1章 最悪な出会いと最低な再会
一度思い出してしまっては、身体に力が入って震え出す。
あぁ、せっかく美怜たちの優しさに涙したところだったのに。
これ以上心配かけたくないのに。
隣で手を握ってくれる美怜にはなんでも伝わってしまう。
私には背中を押してくれる友達がいる。
そんな友達のために、強くならなきゃ。
私だって自分の幸せのために乗り越えたい。

私は友達に恵まれたな、なんて思って決意を新たにしていたら、簾の向こうから琴莉の驚いた声が聞こえてきた。

「たっ滝本さん!?えっ!?えぇ??」

ん?誰って?知り合いなのかな?
ってか、琴莉、声大きすぎだよ!
なんて苦笑いしていたら、隣の美怜までも驚いて声をあげる。

「滝本…?えっ、まさか、海外事業課の!?」

ん?海外事業課?
えぇ!?お隣さん、同じ会社の人だったの!!??
苗字だけでよく分かったね、美怜。
さすが秘書室、顔が広い!
いやいや、今はそれどころじゃない。
半個室とは言え、結構騒いだよね?
グチ大会、絶好調だったよね?
あぁ、酔いが冷めていくのが分かる。

「滝本さん、どうしてこちらに?」

琴莉があたふたしてる。
そりゃあ、会社の先輩が飲んでる席の隣にいたら気まずいに決まってる。

「どうしてって、俺もオトモダチと飲んでんだよ。」
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