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自己負担。
第2章 距離の差
「……き………葉月!」
「…ぁ…」
「聞いてた?俺の話。」
「ご…ごめんなさい」
久しぶりの先輩との放課後デート。
部活休みなんてほとんどないから、先輩と出かけられることは少ない。
本当はうれしいはずなのに…
神村くんの顔が頭から離れない。
"「お前は…バカだよ。
でも、俺はきっと――
もっとバカだ。」
「え……?
それってどういう……」
「…じゃあな」"
昨日帰り際に神村くんは唐突にそう行って
いつものポーカーフェイスで帰っていった。
彼の言動と悲しげな表情がシンクロして、
私を現実世界から引き離そうとする。
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