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自己負担。
第9章 逃げられない思い
3日間休んで、土日を挟んだ月曜日。
わたしは合計5日間誰とも会わずに過ごしていた。
携帯にはアキからの着信はなく、
先輩からのメッセージが3件と、
優華からわたしの体調を心配するメッセージがきているだけだった。
そっか、こんなもんか。
わたしを取り巻く人達はこんなにも少ない。
休んだら必ず連絡をくれてた神村君でさえ、もうわたしのことはどうでも良いのかもしれない。
連日泣いてたことによる目の腫れはきれいに治ったけど、
気持ち悪くて5日間水しか飲んでいなかったことが原因なのか、
なんとなく自分でもわかるくらい体がほっそりした気がする。
それが顕著に現れているのが顔だ。
学校に行くとまずは優華にそれを指摘された。
「ねえ葉月、大丈夫なの?
5日で3キロ減はやばくない?
こんなんでアキ君に会えるの?」
「優華、アキは……もう…」
「ねえ、葉月アキ君に連絡してないの?
葉月が休んでる3日間毎日迎えに来てたけど?」
そっか、アキきてたんだ。
でもアキが待っているのはきっと私じゃなくて夢乃先輩だよね。
それを物語るように全く私には連絡が来ていない。
「それ、多分私じゃ……」
「おーーい、葉月!!!」
名前を呼ばれた方向に目を向けると、
そこには先輩の姿があった。
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