この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
LOVE SCENE
第1章 春はそこまで
箱を開けて飛び出したのは、花畑のようにカラフルなパステルカラー。
入っていたのは、パッチワークのシャツだった。
母のお手製。しかも春海さんとお揃い。
「ぶっ」
「ぶははっ」
水色ベースの方に『春海くん』
ピンクベースの方に『優真』
と付箋が貼ってある。
「なんで俺、ピンク? 母ちゃん、俺の事を受けだと思ってんのか? ぷくくくくっ」
「すげぇな。手作りだよ」
「ヤベェ、春海さん全然似合わない! ひーっ、キャラ崩壊ー! そんなん着ちゃだめだってー」
「そっか? あんなジャージ着てたお前が言う?」
と、あててみる春海さんに俺は大笑いして、春海さんもそんな俺を見て笑ったけれど、その笑顔はすぐにクシャリと崩れた。
「春海さん?」
水色のシャツを抱き締めた春海さんの肩が震えていた。
「着るよ、俺。最高のプレゼントじゃんか」
「春海さん…」
「お前も着ろよ! そんで今日から優真が受けだ!」
鼻声で笑う春海さんに、俺は抱きついた。
茨の道は二人きりじゃない。
それに、未来はそんなに険しくもないかもしれない。
俺たちの恋は真っ直ぐなんだから。
ふたりのシャツ姿を家族LINEに送ったら、
『大爆笑!!』
ってスタンプが、3つ、並んだ。
【from 恋はどこからやってくる?】
入っていたのは、パッチワークのシャツだった。
母のお手製。しかも春海さんとお揃い。
「ぶっ」
「ぶははっ」
水色ベースの方に『春海くん』
ピンクベースの方に『優真』
と付箋が貼ってある。
「なんで俺、ピンク? 母ちゃん、俺の事を受けだと思ってんのか? ぷくくくくっ」
「すげぇな。手作りだよ」
「ヤベェ、春海さん全然似合わない! ひーっ、キャラ崩壊ー! そんなん着ちゃだめだってー」
「そっか? あんなジャージ着てたお前が言う?」
と、あててみる春海さんに俺は大笑いして、春海さんもそんな俺を見て笑ったけれど、その笑顔はすぐにクシャリと崩れた。
「春海さん?」
水色のシャツを抱き締めた春海さんの肩が震えていた。
「着るよ、俺。最高のプレゼントじゃんか」
「春海さん…」
「お前も着ろよ! そんで今日から優真が受けだ!」
鼻声で笑う春海さんに、俺は抱きついた。
茨の道は二人きりじゃない。
それに、未来はそんなに険しくもないかもしれない。
俺たちの恋は真っ直ぐなんだから。
ふたりのシャツ姿を家族LINEに送ったら、
『大爆笑!!』
ってスタンプが、3つ、並んだ。
【from 恋はどこからやってくる?】