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LOVE SCENE
第2章 シアワセ職人
「あ…」
午前八時。
店のウインドウを拭き始めた所で、彼が歩いてくるのが見えた。
「やった」
長い脚を黒のクロップドスキニーで包み、白いカットソーにゆるりとしたネイビーのカーディガン。足元はDIESELのダメージハイカットスニーカー。肩にかけたトリコロールトートと、靴紐の赤が、なんでもないコーディネイトに巧くアクセントをつけている。
なにを着てても目立つなぁ。
そんなことをぼんやりと考えていたら。
メガネにかかった前髪を、うるさそうにふるんとはらった瞳と目があってしまった!
きゃ!
慌てて顔を伏せてガラス拭きの続きをしたけれど。
「おはよーございまーす」
えっ!
「…お、おはようござ…」
咄嗟に出た声はかすれるし音量足りないし。
って焦ってる間に彼は、真っ直ぐ前を向いたまま駅への人混みに紛れていった。
午前八時。
店のウインドウを拭き始めた所で、彼が歩いてくるのが見えた。
「やった」
長い脚を黒のクロップドスキニーで包み、白いカットソーにゆるりとしたネイビーのカーディガン。足元はDIESELのダメージハイカットスニーカー。肩にかけたトリコロールトートと、靴紐の赤が、なんでもないコーディネイトに巧くアクセントをつけている。
なにを着てても目立つなぁ。
そんなことをぼんやりと考えていたら。
メガネにかかった前髪を、うるさそうにふるんとはらった瞳と目があってしまった!
きゃ!
慌てて顔を伏せてガラス拭きの続きをしたけれど。
「おはよーございまーす」
えっ!
「…お、おはようござ…」
咄嗟に出た声はかすれるし音量足りないし。
って焦ってる間に彼は、真っ直ぐ前を向いたまま駅への人混みに紛れていった。