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LOVE SCENE
第2章 シアワセ職人
あ、そうだった。お客様を不安にさせるなんて。しかも柊二くんを不安にさせるなんて、ダメ絶対。
「安心してください。 神崎はこれでもアシスタント四年目ですし、それなりにカットの経験も積んでますから。最後は僕の手直しも入りますし、大丈夫」
店長のフォローに笑顔を見せた柊二くんは
「そんならお任せします」
と言い切ってくれた。男らしいんだなぁ。
くせ毛なので朝のスタイリングが面倒だと言う。サイドとバックを大きく削いだツーブロックマッシュを提案してみると、それでいいと任せてくれた。
「失礼します…」
触れた髪は柔らかくて、心臓が爆発しそう。
鏡越しに目があって、慌ててしまったらコームを落とした。
「失礼しました!」
急いで拾おうとしゃがんだ途端、後輩が使っていたワゴンに頭をぶつけ、ロッドがカランカランと音を立てて転がり落ちた。
「ひゃ…、すみませんっ!」
「ミトちゃん…、コントじゃないんだからさ」
「すみません…」
「…ぷっ、コントって」
堪えきれずといった様子で笑いだした柊二くんに頭を下げて、
マネキン! これは柊二くんにそっくりなマネキンだ!
シザーを握って自分に暗示をかける。
「安心してください。 神崎はこれでもアシスタント四年目ですし、それなりにカットの経験も積んでますから。最後は僕の手直しも入りますし、大丈夫」
店長のフォローに笑顔を見せた柊二くんは
「そんならお任せします」
と言い切ってくれた。男らしいんだなぁ。
くせ毛なので朝のスタイリングが面倒だと言う。サイドとバックを大きく削いだツーブロックマッシュを提案してみると、それでいいと任せてくれた。
「失礼します…」
触れた髪は柔らかくて、心臓が爆発しそう。
鏡越しに目があって、慌ててしまったらコームを落とした。
「失礼しました!」
急いで拾おうとしゃがんだ途端、後輩が使っていたワゴンに頭をぶつけ、ロッドがカランカランと音を立てて転がり落ちた。
「ひゃ…、すみませんっ!」
「ミトちゃん…、コントじゃないんだからさ」
「すみません…」
「…ぷっ、コントって」
堪えきれずといった様子で笑いだした柊二くんに頭を下げて、
マネキン! これは柊二くんにそっくりなマネキンだ!
シザーを握って自分に暗示をかける。