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LOVE SCENE
第1章 春はそこまで
同じマンションの上下階に暮らす俺たちは、「とんでもなく残業した」とか、「飲み会で潰れた」なんて時以外は、常にどちらかの部屋で過ごしていた。

エッチは…してもしなくても、ふたりで過ごす時間がただ穏やかで楽しくて、「一日が100時間あればいいのに!」と春海さんに言ったら、「お前に襲われる心配を100時間もしてたら俺は死ぬ!」ってパンチが飛んできた。
……俺の肩もそろそろ死ぬかも。


そんな中、俺の部屋の契約更新が近付いて、それならもう少し広い部屋で二人で暮らそう! と新しいマンションに引っ越すことになったのだけれど。

三月終わりの引越日までもうすぐだっていうのに荷造りが進まない俺を見かねて、今日は春海さんが手伝ってくれている。

こういう、ナニゲ世話焼きっぽいとこも見かけと違って好きなところ。


脂肪のない瞼と薄い唇。ナイフで削いだように鋭角な顎のライン、そこから繋がる男性的な喉元。

糊のきいたシャツと細身のスーツの上にこの顔が乗っかると、それはもうクールでかっこいい。

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