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戦国ラブドール
第9章 犯す女
 
 大海は腰を揺らしながら孫六にしなだれかかり、孫六の乳首に舌を這わせる。男の体には全く必要のない、あまり意識した事のなかった部位への愛撫。未知の感覚に、孫六は声を荒げた。

「やめっ……う、あああっ!」

 体中の熱が陰茎に集まり、体は勝手に大海を突き上げる。犯し、犯され、生まれるのは背徳と諦め。先を甘噛みされたその時、理性が崩壊し絶頂の波が襲った。

 同時に達し痙攣する大海の中へ、孫六の精が奥に植え付けられていく。欲に勝てなかった自分に、孫六は虚脱感を覚えた。

「はぁ……んっ……」

 大海は吐息を漏らしながら、孫六の頬を両手で包む。

「可愛い……」

 稚児の影が残る顔は、孫六にとって劣等感を煽る原因である。頭に血が上りそうになるが、大海の表情を見ると言葉が詰まった。

 母のような広い心を持ちながらも、母から感じる事は絶対にない色気。艶やかな笑みに、果てた自身が首をもたげる。中の変化を感じたのか、大海は口の端をつり上げて孫六の手を取った。

「あんたも……触って。気持ち良く……なるから……」

 孫六の手に伝わる、柔らかく熱い乳房の感触。それを手にして、すぐ離せる男などこの世には存在しなかった。
 
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