この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
禁断の果実に口づけを
第10章 普通に憧れる洋子


 全ての施術が終わり、鏡をまじまじと見る洋子。
自分で見ても垢抜けたと思えた。

 『これが私?
いつもの私は、真っ黒ボブで何もかも重くて野暮ったかったのに…
髪型一つでこんなにも明るくなれるなんて……』

 「いかがですか?」
石黒は遠慮がちな言葉とは裏腹に自信に満ちた顔で私の返事を待つ。

 「石黒さん、こんなにも満足した事ないわ!
本当にこんな風になれるなんて……有難う!!」

 「こちらこそ、有難う御座います。
秋山様に気に入って頂けて嬉しいです」

 「気分まで軽くなったわ」

 「それは良かったです。
女性の美しさは満足感に満たされた時にブワッと出ます。
お綺麗ですよ。秋山様」

 『綺麗……この私が!?
それに名前を覚えてくれてる…』

 「お上手ね……石黒さん」

 「いえ、本当にお綺麗ですよ。
女性はみんなお姫様だそうです。
みんな可愛いらしいです。
私の七歳の息子が小さい時に、そう言ってくれました。
私もその言葉に支えられてきました。
女性をもっと綺麗にする仕事が、私の仕事なんだと改めて知らされた気がしたんです。
お任せして下さるのは、私を信じて下さる方。
そういう方には、最大限の努力をしたいんです」

 「あなたは素敵ね。
石黒さんに出会えて今日は良い日になったわ」

 「光栄です」


 洋子は心も軽やかになり店を出た。


 『bloomって名前がよく似合う店ね…
開花か……』

 女としての開花を望む、健気な気持ちが洋子にも芽生え始める。

/506ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ