この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
禁断の果実に口づけを
第32章 記憶の欠片
部屋に帰って、ピンクの袋を開けたら、中に可愛らしい白いクマのぬいぐるみがキャンディーを抱えていた。
洋子はクスっと笑った。
『似合わないよ~お兄さん』
と洋子は心で呟いた。
ベッドの棚にクマを飾った。
名前つけてあげないと……。
ホワイトデーに貰って、キャンディー抱えて……。
あれ?何かこの語呂合わせ聞いた事が……
いつ?何処で?
スマホでホワイトキャンディーと検索してみた。
沢山のワードから拾い上げていくと、少女に絶大な人気を誇るブランドに目が止まる。
WHITECANDY 新社長 風間優美子。
綺麗な人ね。
夫を去年事故で亡くされたのね。
アレ?何だろ?
この事故……知っている様な……
でも、私が何故?
分からない!
何?何?何なのー!!
ダメだ。少し休もう……
無理に思い出そうとすると、モヤモヤして苦しくなる。
洋子はベッドに横になり、伸介から貰ったクマを眺めた。
このクマさんピンクのリボンしてるのね。
そっか!なら名前はピンちゃんにしょう!
ピンかぁ……
私もピンだよ。
分からない中に一人ぼっち……