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禁断の果実に口づけを
第35章 禁断の果実


 やがて、あなたのモノは私の中に全て入り、一つとなる。
潤滑油代わりの愛液は、あなたのペニスを濡らし、蜜園の奥へと誘った。
あなたが上下に動く度、ピシャピシャと蜜音が鳴り、二人のボルテージを上げてゆく。

 無我夢中であなたの背中にしがみついた。
私はあなたを感じたいの。
ココで感じていたいの。





この瞬間(とき)を


カラダと

心に

刻んで






 「洋子………イクよ………」

 「………うん」


 あなたの腰に脚で絡ませ
あなたの背中を抱いて


 ギュッと……シテ………


 放たれたマグマは私の中へと注がれ、熱をカラダにこもらせた。
セックスが終わっても、あなたは私の上からなかなか離れない。
真上のあなたの背中を抱きしめて、『愛してる』の代わりの言葉を探した。


 「蛍……綺麗だったね……」

 「あぁ……」

 「儚くても……精一杯生きる姿って健気。
伸介に言われたように蛍みたいなに生きたいよ…」

 「洋子はそんな女だから……
大丈夫さ」


 愛しい男の背中を指でなぞる。
やがて離れてしまうあなたの身体が名残り惜しいと思う、切ない女心を隠した。
声にせず、甘えるようにあなたの肩に唇を這わせて『愛してる』と心で唱えた。

 



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