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禁断の果実に口づけを
第36章 恋が教えてくれたこと
二人は最期に熱い口づけを交わし、名残惜しさを振り切って、潔く別れた。
洋子は伸介の愛車が見えなくなるまで、その場を動けなかった。
溢れる涙は止めどなく流れゆく。
『良かった。
泣き崩れて惨めな姿を見せなくて済んだよ。
いいサヨナラが出来た』
『現実に帰っただけよ。
私は私の人生をこれからも歩むだけ』
部屋に帰り、涙を拭いながら引っ越しの荷物を整理した。
『これから新しい道を開く一歩が始まる』
クローゼットの片隅に隠したREDな夜も段ボール箱の中に詰めてクスッと笑う。
『捨てられないわよね。
大事なあの人とのエッチでREDな夜の思い出を……』