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禁断の果実に口づけを
第7章 理性と欲望の狭間
「洋子、いつまで精子まみれで居るんだ?
それとも、その匂いがお気に入りか?
早くシャワー浴びてこいよ」
私はハッとして起き上がり、伸介にシャワーを借りた。
カビも生えていてあんまり掃除が行き届いてない浴室。
シャワーで精子をかぶった髪や背中を洗い流す。
男物のトニックシャンプーも仕方なく拝借し、髪を念入りに洗った。
安っぽいボディーソープで身体も洗う。
膣も念入りに洗い浴室を後にした。
伸介は、スエット姿に着替えていた。
「ラーメン食うか?」
「ラーメン…」
「駅前の屋台。
味はまぁまぁ。
腹減ってんだ」
「えっ?」
「今日は泊まらなくても大丈夫だろ?
腹も減ったし、ラーメンくらいは食べて帰れよ」
私はニヤけてしまったんだろう…
さっきまで鬼畜の様だった男が、私の腹の心配をするのだ。
腹が立ったり、言いなりになったり、優しくされると喜んだりする自分も気持ち悪い。
気持ち悪いけど、忘れていた女を取り戻した気にもなるのだ。
セックス惚けをした卑しい中年女には違いないが、それでも……
性に掻き乱されてしまう自分にも酔っていた。