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お嫁さん
第4章 消えた夢
気が付けば、もう少しで正午です。
私は結婚相談所へ行く事にしました。なぜなら私は賢二さんの家の住所を知らなかったからです。過去に何度か賢二さんの家に行きたいと言ったことがあります。しかし、何時もはぐらかされていました。
急いで結婚相談所に行くと、私は愕然としました。結婚相談所のあった雑居ビル一階には、テナント募集の張り紙。ガラスの向こうはロールカーテンも無く、もぬけの空でした。
「......。」
私は自分の部屋の中で、何が起こったのか理解できないまま賢二さんからの電話を待ち続けました。スマホの中の二人の思い出、出会った頃からの楽しい思い出の写真を一枚一枚見ていました。
すると写真アプリの中に見知らぬフォルダがあることに気が付きました。
そのフォルダを何気なく開くと、心臓が破裂しそうな程の動悸と、全身が硬直するような震えに襲われました。そして、全てを理解したのです。
フォルダの中には、ホテルでの写真が百枚以上も入っていました。ベッドに横たわる私のまわりに、数人のトランクス一枚の男達。男達の首より上は写らない様に撮ってありました。やせ細った爺さんの体や、腹の出た体。まだ中高生ぐらいと思われる体も次々に私を犯していました。
そして、その男達の中に賢二さんらしい体も写っていたのです。あの時、賢二さんがバスローブを脱いだ時に見えたトランクス、そして体形、間違いなく賢二さんだとわかりました。