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鏡の中から…
第8章 始まり
父 礼二は「夏海、父さんに花嫁衣装を見せてはくれないのか?」と問い質した
「父さん…」
「たった一人の…娘なんだよ?
お転婆なお前をもらってくれると言う、危篤な人物も現れた事だし…
母になる前に…見せておくれ」
それが………父の願いだよ…
礼二は夏海に告げた
「じゃあ、お婆様に渡したお金を今の価値で引き換えて、花嫁衣装を買って貰わなきゃね」
「そうじゃのぉ…お前が着ても綺麗に見える服を買ってやろうかのぉ」ほほほほ!と
お婆様は笑った
「お婆様、頼みがあります!」
「お子の事か?」
お婆様は…見通しが着いていた
「そう。私は人なのにね…
龍の雅龍と、私との間に出来た子は…
如意宝珠の玉を持って産まれ出る…
その如意宝珠を…使いこなせる様に…頼みます…お婆様
お婆様は…子が産まれ…先が見えた時…
黄泉へ渡る、それまで一年…」
「一年あれば、下拵えは出来るじゃろ
一年あれば大儲け
やっと逝けるのぉ…我が伴侶にやっと逢える…」
お婆様は…嬉しそうに笑った