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鏡の中から…
第10章 宝物



「では…何としてでも…産ませないとな」

義恭はお婆様と香住に宣言した

夏海の覚悟を…

無駄には出来ない

命を懸け母となる…

その思い…何としてでも叶えてやる気だった

お婆様は「宜しく頼もうぞ!」と頭を下げた

香住も「宜しくお願いします」と頭を下げ

二人して…飛鳥井義恭に頼み込んだ

「毎月、定期的に検診に来させるんだ」

「はい。毎月定期的に診察に来ます」

香住が言うと、義恭は頷いた

「話はそれだけだ。
で、神楽の龍は、何処におる?」

「夏海の側におると思う」

お婆様が答えると、診察室のドアを開け

雅龍を目にしようと出て行く

診察室から、お婆様と香住が出て来る

夏海は雅龍に凭れ掛かって…寝ていた

義恭は、その姿を見て…

「成る程…」と、頷いた


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