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鏡の中から…
第11章 母になる
「そうです。この子もこの世に使命を持って産まれると、星が指し示しました」
「お前の星は…見えてる」
康太は…もう言うな…と夏海を止める
「それでも言わねばならぬのです!真贋!」
「言えば…違えは出来ぬ!それでもか?」
「それでも!私は貴方に頼むべき事があります!」
夏海は、言いっきり康太の瞳を射抜いた
「もう一人の如意宝珠を持たぬ子も…龍の血を引く…龍の子
人にはなれぬ…だが、星は示す
この子は戸浪海里の子として育つ…と。」
「………夏海…我が子を引き裂き…
育てさせるのか?それをお前がするのか?」
康太は…胸を押さえ…苦し気に…言葉にした
「貴方は適材適所配置するが役目
我が子も適材適所…配置して見届けて下さい!」
母の思いだった
この手で育てられぬ…
母の思いだった
母の想いは…
深く大きく
誰も叶わぬ…
愛だった