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鏡の中から…
第11章 母になる
「夏海と雅龍の宝を貰い受けるんだからな
それなりの…事はしてやる
お前達の果ても…お前達の子供も…
オレはちゃんと見届けてやる
この命に換えても…約束は守る!」
その言葉を受け
夏海は微笑んだ
とても嬉しそうに…微笑んだ
康太が…夏海の果てを見て…危惧していた想いが…消えて行く
夏海は選んだのだ
運命を受け入れ、その為だけに生きている事を知る
「帰りは慎一が送る」
「ありがとうございます」
「夏海 」
「はい。」
「お腹の子は元気すぎて…8ヶ月で産んでも
元気に生きる。
案ずるな、その命…何としてでも守ってやるから!」
「では、8ヶ月で産んでも安心ですね!
重くて…産み月まで我慢出来るか…心配でした!」
夏海は、そう言い笑った
「重くて…」康太は絶句した
母の慈愛に満ちた笑顔をしていた
その口で…重くて…産み月まで我慢出来るか…と来る
夏海らしくて笑った