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鏡の中から…
第11章 母になる
分娩室の待合室に座っていると…
雅龍の前に…立ち止まる人がいた
雅龍は誰だ?
と、想い見上げると…
そこには…
1000年親不孝を続けた…
雅龍の両親が立っていた
「親父殿…母上…」
雅龍は…想わず…呟いた
「人の世に行ったきりの息子に逢いに来た!
孫の誕生も…見なければならぬからな」
雅龍の父…黄龍が立っていた
「青龍が…人の世を終えて来る前に…
孫を見届けてやると良い…と仰って下さったので…来ました
なんと言う情けない顔をしているのですか…」
雅龍の母親の白龍が立っていた
雅龍は…
信じられない顔で…
両親を見ていた
嘘…
何故…
此処にいるのか…
言葉もなく…
雅龍は…両親を見ていた