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鏡の中から…
第12章 愛しき日々
「煌星と言います。
名前は変えないで下さい
煌星は、煌星のままで、 凰星に逢わせて下さい。」
二人は1つなのだから…
と、康太に頼むと
康太は夏海の願いを聞き届け
「承知した。煌星と言う名は変える事なく…お前の子供を誰より愛してくれる様に頼もう
何時か煌星はトナミ海運を背負って立つだろう
その時…二人は必ず出逢う事となる
血は…誰よりも濃い
二人は互いの存在を確実に見付け出し感じ取るだろう!
オレはそんな二人を見守ると約束しよう!」
と、夏海に言葉を送った
夏海はその言葉を受け取り
深々と頭を下げた
「来週には…」
夏海が言い掛けた時
「戸浪海里がお前の家を訪問する
お前は自分の目で確かめろ
その人間に…煌星を託せるか
その目で確かめれば良い!」
康太の愛だった
家の為に…
命を削り…次代へ繋げて果てて逝く
夏海にしてやれる最大の…愛だった
総ては家の為、神楽の為
康太と酷似した夏海を…
1つの悔いもなく…黄泉へと送り出してやる
願いにも…康太の愛だった