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鏡の中から…
第12章 愛しき日々
夏海と雅龍は、送って行こう…と言う申し出を断って
バスと電車に乗って帰路に着く
手を繋ぎ…歩く
恋人同士に戻った気分で、二人は手を繋ぎ歩いた
夏海は雅龍を見上げる
「何だ?どうかしたのか?」
夏海の視線を感じ、雅龍が問い掛ける
すると夏海は幸せなそうに微笑み
「雅龍と出逢えて…
私は本当に幸せだよ」
と、雅龍に想いを伝える
「夏海…」
雅龍は立ち止まり…夏海を見た
幸せだよ…
夏海は本当に幸せそうに微笑み
雅龍を見詰めていた
雅龍は…此処が往来だと言う事も忘れて
夏海を抱き締めた
「我も…夏海と出逢えれて本当に幸せだ」
想いの丈を…吐き出し夏海を抱き締める腕に力を込める
「私は後悔なんてしてないから!」
後悔なんてしたら煌星と凰星の存在を否定する
後悔なんてしたら、私の今はない
だから、絶対に後悔なんてしない
私は自分が選んだ人生を逝く
「夏海…
夏海…我も…後悔なんてしておらぬ」
愛されて幸せを貰った
夏海が…
誰もくれなかった…
愛をくれた
人を愛す
そんな心が…
自分に残っていたなんて…
驚きだった
それを教えてくれたのは…
夏海だ