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鏡の中から…
第12章 愛しき日々


「雅龍…ありがとう」

雅龍は、夏海を抱き締める腕を緩め…

夏海を見た

「何故…ありがとうなのだ?」

雅龍は…不安になる

「私の前に出てくれなきゃ逢えなかったんだもの
出て来てくれて、ありがとうの、ありがとうを言いたかったんだよ」

「夏海…」

鏡から…

出て来て…

脅えられて…

化け物!と罵られた

化け物だと言うなら…

化け物に相応しい対応をするまで…

強引に…体躯だけ…抱いて蹂躙した

存在総てを否定されこそ…

感謝などされなかった

なのに…

夏海は「ありがとう」と笑顔で…

幸せそうに言葉にして言ってくれた

雅龍の頬を…涙が濡らして行く

夏海と出逢えなければ…

聞けない台詞だった

「夏海…ありがとうと言うのは…
我の方だ…ありがとう夏海
我と出逢ってくれて…ありがとう」

だけど…その出逢いは…

夏海には歓迎すべき出逢いでは…

なかったろう

出逢った事によって…

夏海は多くのものを…手離した


多くのものを失った

多くのものを諦めた

なのに…

なのに…言ってくれるのか?

その言葉を…

くれるのか?



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