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鏡の中から…
第14章 またね
夜更けまで…家族は時間を惜しむかのように話して酒を飲んだ
凰星は、大きな縫いぐるみの膝で寝ていた
「父さん、母さん、お兄ちゃん…
本当にありがとう…」
夏海は立ち上がると…家族に深々と頭を下げた
香住は「何言ってるのよ…」とその先を…遮った
「私は…紫雲さんに頼んで2日だけ時間を貰いました
この2日で…出来なかった事をしようと想います」
夏海は2日で…
家族に告げた
夏海に遺された時間は…
香住は…目を覆った
礼二は…天を仰いだ
春海は…テーブルに突っ伏した
あまりにも酷い現実
夏海に遺された時間の短さに…
家族は言葉を失った