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鏡の中から…
第14章 またね
浴室で特に念入りに雅龍に体躯を洗わせ
夏海はキッチンに向かった
夏海は春海を見付けると
「お兄ちゃん、準備しといてくれた?」
と、早速…酷使する算段に入る
「おう!バカ夏に言われた事はしといた」
成績優秀な兄は…
鷸隰大学と言う超名門校を退学して
家の近くの私大へ編入していた
理由は「これから忙しくなるから…」
春海の人生も…大きく歪めて…
夏海は逝く
申し訳ない気持ちは…あるが
変えられない人生は…
家族の犠牲で成り立つ事を…実感していた
「お兄ちゃん、ありがとう
そして、ごめんなさい…」
お兄ちゃんの人生を狂わしてしまって…
ごめんなさい
夏海は心から…謝った
それを春海は一蹴した
「んとにお前はバカ夏なんだから!」
春海は夏海の頭をくしゃっと撫で
笑い飛ばした