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鏡の中から…
第14章 またね
夏海と雅龍を見送り
紫雲は康太の所へと
思念を飛ばした
康太は…
総て知っているかの様に…
窓際に立ち…
外を向いていた
その背に
『二人を見送って参った』
と告げた
康太は
「そうか…」
と言い、瞳を閉じた
『二人で手を取り合って…
魔界へ行きました』
経緯を告げ
『夏海は笑顔で笑っていました
そして康太へ無償の愛をありがとうございました…と伝えてください…と仰せつかって参った』
と、夏海の…言葉を告げた
「笑っていたか…」
『ええ…誠…見事な笑みで御座いました』
「そうか…ご苦労だったな龍騎
無理を言った…」
『いいえ。二人を見送れて…本当に良かったと思っております
ではまた…』
紫雲はそう言い…一陣の風になり…
康太を優しく包み…消えた