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鏡の中から…
第14章 またね
榊原は康太の背を優しく抱き
「逝きましたか…」
と呟いた
「あぁ…逝った」
康太は瞳は…何処までも共に逝く恋人同士を想う
「彼等なら…大丈夫ですよ」
「あぁ…決して離れねぇ…からな」
「君と僕の様に…決して離れない愛があります」
康太は恋人に向き直り…
恋人の胸に顔を埋めた
榊原は恋人を強く抱き締めた
久遠の恋人達がいた
共に在ろうと生きた…恋人同士がいた
夏海の人生は…康太と酷似していた
何から何まで…酷似していて
ついつい世話を焼いてしまった
「二人なら…何があろうとも生きて行けます」
「そうだな…」
何があろうとも…
康太は祈りながら…
恋人の背を抱いた