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鏡の中から…
第16章 永久不滅
自分の身勝手で捨てたわけじゃねぇ!
泣いて……苦しんで……
それでも子供の星を詠み配置した
そして今も子供の幸せだけを願っている
それだけは忘れるな!
二人は夏海の命が尽きる時に消滅するつもりだった……
それでも良いと……総てを懸けて愛し合った宝だと言うのを忘れるな!」
凰星は「……僕達の……両親は今……」と問い掛けた
「魔界にいる……」
「………鏡の中から視線を何時も感じてました…
その視線は……両親ですか?」
凰星は康太に問い掛けた
「そうだ!
離れて暮らさねぇとならねぇけど……
夏海も雅龍も何時もお前達を案じている
誰が子供を手放してぇんだよ!
自分の手で育てぇに決まってるだろ!
それでも………それでもだ!
手放さねぇとならねぇ……時がある……
お前達の両親は喜んでお前達を手放して……
離れた所で生きてる訳じゃねぇ!
離れた場所でしか見守れない我が子を……
何時も何時も……見守っている
何時も何時も……泣きながら……想っている
お前達はそんな親の子供だと知らせとかねぇな……
オレは……逝けねぇじゃねぇかよ?」
煌星も凰星も泣いていた
流生は二人に
「俺も母ちゃんの子じゃねぇと聞かされた時……捨てられた様な気分なった…
だけど……母ちゃんは全部話してくれた
俺達……兄弟はみんな親が違うと……
聞かされた時は……
そんな予感はあったさ……
だけど……俺は……飛鳥井康太の子供だ
父さんや母さんの想いは……知れたけど……
俺は母ちゃんと父さんの子供だ
今までも、これからも、それは揺るぎない
お前達も受け入れろよ
そしたら案外楽になれるぜ
俺の母は……戸浪亜沙美……父親は緑川一生……
二人の想いは受け取った
だけど俺は母ちゃんと父さんの子供だから……
一生の子供だとは想わない
お前達さ……そうやって今を受け入れろよ
その陰で泣いて手放した親を忘れなければ……
大丈夫だと俺は想う……」
流生の言葉に……
戸浪は総て話されたのだと……解った
「……康太……総て……」
「話したぜ!
それで飛鳥井を離れるなら仕方がねぇ……
オレは精一杯……育てて来た
悔いなんかねぇかんな……逝く前に総て話した
翔は兄瑛太と京香の子
流生は若旦那の妹と一生の子
音弥は隼人と菜々子の子
太陽と大空と烈は、清四郎さんと真矢さんの子だと……
総て話した