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鏡の中から…
第16章 永久不滅
総て話して……受け取って貰った……」
康太が話すと
翔と流生と太陽と大空と音弥と烈が、康太を抱きしめた
【俺達の母ちゃんは飛鳥井康太!俺達の父さんは榊原伊織、他は要らない!】
6人は声を揃えて言った
翔も口を開いた
寡黙な翔は見守る事が多い
その翔が優しい笑顔を浮かべていた
その容姿はやはり飛鳥井瑛太に似ていた
飛鳥井瑛太の息子だと世間で認められている飛鳥井瑛智よりも似ていた
「俺は母ちゃんの兄さん夫婦の子供だ
母ちゃんは兄に実の子だと名乗らせないペナルティーを科した
不器用な所は……俺は飛鳥井瑛太の子だと想うけど………
不器用なのは我が父 榊原伊織も不器用なので俺は父さんの子だから仕方ないと想ってる
俺は父さんの子だという事を誇りに思っている
榊原伊織、飛鳥井康太の子供として生きて逝くつもりです!
それが俺らが受け入れた総てです
だけど……実の親が……涙せず俺達を渡したとは想ってはいない
親だと名乗れない人達の涙の上に……
俺達は生きている事を忘れてはいけないと想う………
それさえ解っていれば楽になれると想う
俺は飛鳥井翔!
それ以外にはなる気はない!
我が両親は飛鳥井康太、榊原伊織!
母ちゃんと父さんは絶対だと信じてれば……
俺達は歪む事なく逝ける!」
翔は胸を張って言い切った
榊原は嬉しそうに……眩しそうに我が子を見ていた
音弥も口を開いた
「僕は一条隼人と今は亡き菜々子の子供
隼人くんと菜々子ちゃんの愛の結晶が僕だと想っている
だけど、それは僕が出来た過程に過ぎない
本当の親の愛や想いは胸の奥にしまって……
僕は飛鳥井音弥として生きている
愛された記憶しかない……
飛鳥井の家族や榊原の家族の愛を僕達は知っている
だから僕は飛鳥井音弥として生きていく
二十歳になったら僕は神楽音弥として生きていかねばなりません
だけど僕の中には母ちゃんと父さんの愛が詰まっている
榊原と飛鳥井の家族の愛が詰まっている
曲がらすに生きて逝くつもりです
だから君たちも大丈夫
受け入れれると想う
僕達は愛の結晶なんだから!
一緒にいられなかった両親の愛を胸に秘めて……
曲がらずに生きて逝けば良いのです」
一条隼人に似ているが……その魂は誰よりも強い
琴音の魂とヴォルグの魂が入って護っているのだ……
護られて強く輝いていた