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偽りの身の上〜身代わりの姫君〜
第5章 おうさま

「ここがいいのか?」

思わず上げてしまった声に、ジバル様は嬉しそうに目を細めた。熱のこもった声を耳に吹きかけられると、腰が抜けたように甘くジンジンとしてしまって私は思わず腰を揺らした。

「はしたない子だ」

クスリと笑う。その意地悪そうな表情に、声に、下着が濡れるほど感じてしまう。

「ジ、バル、様……」

「なんだ?」


続きが言えなくて、唇を噛むとその口を撫でられた。優しく、滑るように触れられると、柔らかな心地よさと同時に、甘く熱っぽい気持ち良さを生む。

私はずっと臀部に触れていた彼自身の熱に手を下ろした。

「、ミア」

僅かに息をのむ気配。布越しでも分かる張り詰めた巨大な猛りに私は内心恐れおののいた。

(こんなに大きいの……)

私の手では掴みきれないであろう太さをパンツ越しに擦るとその熱がビクンとより硬さを増すのを感じる。その逞しさに恐れとともに期待が渦巻く。こんな大きなものが私を貫いたら、どうなってしまうのだろう。


「っ、ミア……、すまない」
「え……きゃっ」


切羽詰まった声が聞こえたかと思うと、次の瞬間には抱き上げられていた。そのまま立ち上がって大股で城まで戻ってしまう。

「じ、ジバル様……?」

マントの中に包まれるようにして抱きかかえられていると、自分の小ささを感じてしまう。
私は背も高いほうではないし華奢な体格かもしれないけれど、こんな易々とすっぽり腕に抱えられてしまうとまるで子供と大人みたいだ。

その体格差にまさかこのまま自分の部屋に返されてしまうのでは、とふと心配になったけれど、再び彼が腰を下ろしたのは薄暗い部屋の寝室だった。その部屋に充満する蝋燭の香りでどこにいるかを理解する。

「……」

月明かりよりも暗い、点々とついた蝋燭の光に照らされて彼は私を見下ろした。
私はもう心臓がうるさくなり続けていて、ジバル様の膝の上で胸元をぎゅっと掴む。

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