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第2章 モンブラン

「シェリー、気分はどう？」

「ええ。いつも通りよ。」

「今日も僕のこと考えてた？」

彼は髪をかきあげながら冗談っぽく笑う。

私にはお兄様が2人いる。
お父様とお母様の本当の子供で、血の繋がっている兄弟。
私はどうしても娘が欲しいというお母様の希望から引き取られたのだ。

ディランお兄様は私の3つ上の19歳。
歳が近いこともあってとても私を気にかけてくれて、
時間を見つけてはこのように私の部屋に顔を出してくれる。
すこしナルシストなところが厄介だが、
とても可愛がってくれるから好きだ。

「今日セドリックが帰るっていうから、
報告にと思って。」

「まあ、久しぶりね！
楽しみ！セドリックお兄様！」

セドリックお兄様は7つ上の23歳。
お父様の仕事を手伝っていて、今は屋敷ではなく別々に住んでいる。

この屋敷にもどるのは数ヶ月ぶりだ。

「シェリーならそう言うと思ったよ。
でも僕以外にそんな喜ぶ顔を見せるなんて心外だなあシェリー。ん？」

「そっそんなつもりじゃ…」


否定しようとした瞬間手が伸びてきて、滑らかに私の腰に手を回すとグッと引き寄せられた。


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