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Short Cake〜官能短編集〜
第2章 モンブラン

「それにしても…
お前はいつもこんな風に乱暴にシェリーを抱いていたのか」

「これは!シェリーが望むから…」

「本当なのか?シェリー」

「ちっ違う…」

「だってよ?ディラン」

セドリックお兄様はディランお兄様を見下ろし冷たい目線を向けると、強く突き飛ばした。

「つっ……何するんだ!!!セドリック!!!」

体勢を崩して床に倒れこむディランお兄様にまたがると、
セドリックお兄様は黙ったまま自分のネクタイを引き抜いて素早くディランお兄様の腕を後ろに縛り上げた。

「おい!セドリック、何考えてっ…」

「お前はそこで俺がシェリーを抱くのを黙って見てろ」

「やめろ!!!!ふざけるなよ!
おい!離せって!解けよ!!」

セドリックお兄様はシャツのボタンを外しながらベットに近づき、
上半身に着ていた服を投げ捨てると優しくわたしの頭を撫でた。

「セドリックお兄様…どうして…」

「シェリーは黙って俺に抱かれてればいいよ。
俺とディランどっちが良いかなんてすぐわかるから」

優しく布団を剥ぐと、わたしの上に覆い被さる。

「シェリー…今は俺のことだけ考えて…」

そう言うとセドリックお兄様の唇が重なった。
あったかくて柔らかい唇は、
ディランお兄様よりもしっとりとしていて心地良い。

「んっ……んん…」

いつもは強引にねじ込まれる舌はわたしの唇をゆっくりとなぞって唇を掻き分けて口内に進入してくる。

キスだけなのに、どうしてこんなにカラダが熱くなって心が満たされるんだろう。



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